海外の人は社畜しない

仕事柄、「海外に出ている日本企業」とよくかかわっているが、ほぼどこでも、現地経営者が共通して抱えている悩みが「人事」。

初級編:

・なぜ作業がたくさん残っているのに、社員が平気に定時に帰ってる?

・家族行事が休みの理由になってる?

中級編:

・会社の同僚を家に呼んでプライベートな付き合いをしている!?

・会社の行事に彼女が来ている!?

上級編:

・いきなり会社辞めたいと言い出す。なぜと聞いたら「給料が低いから、他社からもっと高いオファーをもらっているから」と答え。しょうがないから給料を上げると、翌日となりの人も同じことで辞めると言い出す。

これは困ったもんだ。
こうやって交渉に乗って給料を上げて辞職騒動が一時的に納まっても、たいてい数カ月後でまた同じことが繰り返される。キリがない。

そもそも、「給料が低い」というのが本当の理由ではない。あるいは、本当かもしれないが、「本当の本当」ではない。

世界のビジネス校等では、「employee retention」が一つ大きなトピックとなっているが、この言葉の日本語訳もないほど、日本のビジネス界の関心が低い。

https://hbr.org/topic/employee-retention

これらを見ると、優秀な人材の足を留めるために会社が提供すべきものとして挙げられる項目として

・自由、楽しい環境、雰囲気

・尊重される同僚、上下関係

・自分の力を発揮するチャンス、成長するチャンス

・次のキャリアステップへの道

などなど。

「給料」がこのリストのトップ項目に入ることはない。

さて、日本企業の現地経営者、そもそも本国経営者にも、この辺りの知識・意識がどのくらいあるか。少なくても私の知っている範囲では知識も意識もほとんどないように思える。

やはり、日本では、近年は大きく変わっているとは言え、まだまだ「終身雇用」の考え方が主流。
労働者からすると、一回の就職が一生の務め、一生とまで行かなくても転職するのは一生で数回程度がほとんど。

経営者から見ると、「従業員が辞める」ということが毎日管理する課題一覧には入っていない。

だから、「辞めないようにする仕組み」(retention) も考えていないし、「辞められても困らない」(バックアップ体制など)も考えていない。いざ辞めると言われると困って泣くことしかできない。

これからの必然的な流れとして日本にもたくさんの外国企業が入り、人材争奪戦に参戦してくるはず。日本企業はたくさん負けてたくさん学ぶことに期待。。。

余談その1:

ある時転職活動してみて、「新職での給料が旧職場の給料で決まる」と言われ、大変驚いた。いくら給料がメインの転職動機ではないとは言え、給料は(新職場での)ポジションの対価、(面接での)スキルの評価であり、旧職場の給料って何の関係が?。でも、どうやらこれが主流らしい。

余談その2:

会社をやめて起業する人が「独立する」という言い方に驚いた。えー、つまり、社員している人は「独立していない」ってことか?私の今までの認識では「大人になって、稼いで親からの仕送りをもらわずに自力で生きている」ことが独立だと思っていた。でも、よく見てよく考えると、確かに日本の社員は「独立していない」(自立していない)かもしれない。。。就職決まったら一生給料もらえると思って、自分の仕事の成果、対価をまったく考えていない甘えん坊な人が少なくない気がする。

 

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